スタッドレスタイヤが滑らない理由
いまさら聞けない「スタッドレスタイヤてどんなタイヤ?」
スタッドレスタイヤは、車が氷上・雪上を走行するために開発されたタイヤです。
昔はスパイクタイヤが主流でしたので、スタッド(スパイク)のない(レス)タイヤという意味で呼ばれています。
北国ではスタッドレスタイヤを「冬タイヤ」と呼び、通常のノーマルタイヤを「夏タイヤ」と呼びます。
●そもそもなぜ"滑る”のか?
①ゴムが冷えて硬くなるため
タイヤはゴム製品です。
低温下では性質上、ゴムは硬化してしまいます。
すると、路面に密着しにくくなってしまい地面との接地面積が減少し、滑りやすくなります。
②路面の氷上にできた水膜
じつは、氷は乾いている状態なら案外滑りません。
冷凍庫から出したばかりの氷は乾いているので指先にくっつくと思います。
ただしばらく持っていると、体温で氷の表面が溶け出し、ツルっと滑ります。
指と氷の間にできた水膜が原因です。
車が氷の上を走ると、車の車重で氷に圧力がかかり、溶け出した水分が氷の上に水の膜をつくります。
この水膜が氷とタイヤの間に入り、”滑る”という仕組みです。
●スタッドレスタイヤが滑らない理由
①低温でも柔軟性を維持するゴムでできている
低温でも硬くならないゴムでできているため、路面にしっかり密着し、接地面積を増大します。
②水膜の除去(除水性能)
氷の上でタイヤが滑らないようにするためには、タイヤと氷の間の水膜を取り除くことが重要です。
タイヤのパターンや、ゴムの構造などを工夫することにより、タイヤの除水性能が高められています。
③夏タイヤに比べ「溝」が深い
スタッドレスタイヤは夏タイヤに比べて、深く細かいたくさんの溝(サイプ)があります。
積雪路においてこの溝が雪を掴んでくれるおかげでグリップ力を得ています。
また、サイプは曲がるときや止まるときにエッジを効かせるよう工夫されています。
④その他の工夫
グラスファイバーやクルミの殻をゴムに含ませ、氷をひっかく効果を持たせたスタッドレスや、気泡を含んだゴムで、水膜を吸水し吸着させる効果を高めたスタッドレスもあります。
ダンロップのウィンターマックスはとても優れたスタッドレスタイヤです!!
そう言い切れるのは、これを書いているわたしが実際に装着して性能を実感しているからです(^^)/
2020年の冬に発売されたウィンターマックスゼロスリー(WM03)!!
早速わたしも装着してみましたが、
のキャッチコピーのとおり、雪道、凍結路面における効きはバツグンです!!
●ダンロップのウィンターマックスゼロスリーが「MAXX止まる」理由
凍結路面でタイヤが滑るのは、氷の表面に水膜や目に見えない凸凹があり、ゴムの接地面積が小さくなるからです。
そこでカギとなるのが「ナノ凹凸ゴム」。
ナノレベルの凹凸構造を持つ無数の突起部分が、いち早く水膜に到達して除水(水を押し出す)を行うことで、氷への素早い密着を実現します。
さらに、ウィンターマックスゼロツーでも採用された「液状ファルネセンゴム」も配合されているため、柔軟性に優れており、氷に隙間なく密着することで、接地面積を増やし強い密着力を引き出します。
摩耗が進んでも、凹凸構造と液状ファルネセンゴムのしなやかさが維持される仕組みになっていて、効き持ち性能もバツグン!!
●それでも過信は禁物、基本は安全運転です!
多くのお客様から好評の声をいただき、わたし自身もウィンターマックスを装着しているという安心感や信頼はもちろんありますが、やはり絶対に滑らないわけではなく、急発進・急ブレーキ・急ハンドルはどうしてもスリップします。
危険な冬道のドライブ。
車間距離をしっかりとり、慎重に、注意深く、あまりスピードを出さずに安全運転を心掛けましょう(^^)/